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want to be ...
第18章 俺と杏奈の関係解消 蒼汰SIDE
「あ、っ、こん…にちは」
顔を真っ赤にして俺を見上げた杏奈。
俺の状態に驚いたのか、息をのんで固まってしまい…
一瞬、自分の中の時間が止まった気がした。
来てくれた事に驚きつつ、何も言わずに肩を抱いて中に招き入れた。
深呼吸して気持ちを落ち着かせながら廊下を歩く。
寝室に入り俺がベッドに座ると入り口で立ち止まり、目で何かを訴えかけてくる杏奈。
何だ…どうした。
緊張してんのか?
俺もだっつの。
今から何を言われるか…とうとうこの関係にピリオドをうたれるのかと、次は血を吐きそうなくらいだ。
「杏奈、おいで」
膝を叩いて手招きすると、おずおずと近付いてきて俺に背を向けて膝に座った。
ふわ、と甘い香りが鼻をくすぐる。
…ちょっと待て、ヤバい。
ベッドに沈めたい…
けど、今ここですぐに杏奈の腕を掴んでベッドに沈めて揺さぶったら、きっと俺達の関係は即終了する。
だから…
「なぁ、杏奈。今日は特別に許してやるから、
俺に言いたい事隠さず全部ぶちまけろ」
杏奈の華奢な体を抱き締め言うと、少しの間黙ってた杏奈は、俺への思いを泣きながら口にしてくれた。
その思いに、俺まで泣きそうになってしまった。
あぁ、杏奈…お前はそんなに、俺の事を見ててくれたんだな…