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want to be ...
第19章 俺と杏奈の1か月 蒼汰SIDE
「はぁ…満喫した」
…そりゃあな。
酷く満喫しただろうよ、主に美咲の体を。
「美咲可愛い」
「…」
…はいはい。
「…で、何なの。俺に話って」
「まあ、それは…着いてからな」
「どこに」
「俺の行きつけの居酒屋」
「ふん」
電車をおりてホームを歩き、繁華街の喧騒から少し外れたところにある、隠れ家のようで、知られてるようで意外と知られていない落ち着いた雰囲気の居酒屋。
そこを目指して歩いてると、やたら知らない女に声をかけられる。
「ねぇ、お兄さん達ふた…って、あっ待ってよ~」
もちろん暗黙の了解で無視。
ただ黙々と2人並んで歩き続ける。
「そういや美咲が、蒼汰と、…何だっけ名前。
何とかちゃんにって、お揃いのもの大量に買ってたぞ」
「え?マジ?ありがとー!…って言いたいところだが
うーん…、…まあ、ありがとう」
「あ?何その煮え切らん感じの返事。
せっかくの美咲の好意を無駄にしようってか」
「いえ滅相もない!うん、本当に…ありがとう」
「…ふん」
あ…照れてる照れてる。
「ねぇ待ってよ~」
…しつけぇ!!
まだついてきてたのかよ!?
なんなんだ気持ち悪い。