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want to be ...
第4章 転機
泣きそうになりながらそう思ってると、耳に生暖かい息がかけられて。
「っ…、ひっ…」
寒気がして、小さく声を上げて縮み込んだ。
それをどう解釈したのか、後ろの男のモノが更に硬くなって押し付けられて…
男の手があたしの下着の隙間から入ってきた。
割れ目を撫でられて、気持ち悪さに涙が溢れる。
有り得ないっ…
有り得ない有り得ない
どうかしてる、こんなこと…!
指のようなものが入ってきて、ズボン越しの硬いモノも更に押し付けられる。
そして、かすかにカチャカチャとベルトをいじるような音も聞こえてきて…
風を感じて、お尻の方のスカートも捲られた。
抵抗しても、人の多さで無意味に近い。
お願い誰か気付いて。
もう、ダメ…入れられちゃう…
呼吸が浅くなり、やがて体が勝手に硬直して、わけが分からなくなった。
涙がボロボロと溢れて、気を失いそうになった…その時だった。
「なぁ、オッサン…次の駅で降りろよ」
聞き覚えのある、大きめの声が響いた。
「いっ…!」
あたしのスカートの中に入っていた手が抜かれ、後ろで唸り声がする。
思わずその場にしゃがみこんで荒い息を吐き出し、振り向いて…目を見開いた。
え…?蒼汰さん、だ…
男を羽交い締めにしてる彼と目が合って、あたしを見た彼の綺麗な顔が歪む。
「痛い痛いっ!俺は何も…」
「あぁ?言い訳すんじゃねぇよオッサン」
「違う!この子の脚がっ…!誘惑してくるからっ
いててててて」
「おいふざけんじゃねぇぞ。恥ずかしくねえのか?
自分の娘ほどの歳の女の子に怖い思いさせて」
「っ、だから…」
「言い訳すんな、エロオヤジ。ほら降りるぞ」
次の駅に止まった電車。
中年の男の両腕を後ろ手で片手で掴んだ蒼汰さんが、降り際にあたしの手を掴まれ、電車を降りた。
えっ…あたしも降りるのっ!?
あたしの手を包む、大きな手に引かれるまま歩いて、ホームにいた駅員に事情を話す彼。