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want to be ...
第19章 俺と杏奈の1か月 蒼汰SIDE
成人して飲み始めて数年の人間が飲むべきじゃない…俺の目の前の男のように、ザルの男が飲むべき酒をストレートで…
いや片割れの女に止められて水割りにしたが、俺ですら手を出さない、出す気もなかったウォッカに手ぇ出すって杏奈…どういう事だよ。
お前、そんな酒強かったっけか。
そして運ばれてきたウォッカに、2人で
「ヤバい、ウォッカだ」
「量少なー!」
って。
少ない分、強いんだよ。
分かってんのか?
そして、大樹と会社について話し合ってると。
「あたしね、蒼汰さんとさよならする。
さよならする事にした」
「…っ、」
飲もうと傾けたグラスの動きが止まる。
…待てよ。
ちょっと待てよ。
何だって?
嫌だよ…する訳ねぇだろ。
他の女も抱いてみたくなっただぁ?
いつそんな事言ったよ、俺の腰はお前にしか反応しねぇんだよ。
もうお前しか好きじゃねぇよ、好きにならねぇよ。
そこから…さ。
泣きながら俺との思い出話されて…さ。
今すぐにでも抱き締めたくてたまらなかった。
強く強く、その体を抱き締めたい。
離れられないように。