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第19章 俺と杏奈の1か月　蒼汰SIDE

別れたいのに別れたくない？


別れさせねぇよ。


俺らの関係はまだ続いていくんだよ。


もう一度でいいから抱かれたい？


何で一度なんだよ…これから一度しか抱けねぇなら本気で子供出来る勢いで抱くぞ。


それなら離れられないだろ…？


これから一生、死ぬまでお前しか抱きたくない。


美咲になりたい？


何でだよ、杏奈は杏奈だろ。


それに、勘弁してくれ…お前が美咲になったら大樹にとられちまうじゃねぇか…


彼女になりたい？


彼女だろうよ。


お前は俺の彼女だよ。


嫁にしたい勢いだよ。


だから、待ってよ…もう少し。


明日告白したらすぐに、お前に会いに行くから…








それからジンを頼んだ隣の2人は、話の内容が美咲と大樹の話になった。


俺に｢…横の、知り合いか｣と低ーい声で確認したのち、聞き耳をたてる大樹。


片割れの女の言葉に


｢どんだけイケメン連呼すんだよ｣


と呟いた大樹。


杏奈の言葉には


｢ふん｣


とだけ言ったけど、…照れてやがる、こいつ。


｢…あぁ、なるほどね。あの時の女か…｣


｢…え、何？｣


｢胸板とグラタンの女ね…｣


｢は？え？｣


どういう意味だそれは…


それからも


｢そうだよもはや美咲は俺にとって麻薬だよ｣


とか


｢その通りだよ、俺美咲にしか興味ねぇよ｣


とか。