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want to be ...
第19章 俺と杏奈の1か月 蒼汰SIDE

「大樹からの物なら何でも嬉しいだろ、美咲は。
いいから帰るぞ」
「うん」
嬉しそうに、道端に咲いてた小さな青い花を摘み取り手のひらに置く大樹。
…何つー嬉しそうな顔してんだか。
ふらふらと店入ってったり突然手を繋いできたり、美咲美咲うるさい大樹を何とか説き伏せて駅まで行き、電車に乗ってマンションの最寄り駅に着いた。
…美咲に説明した方いいよな。
ちょっとおかしくなってるからとりあえずセックス療法でもかましとけとか何とか…
「蒼汰、美咲可愛い」
今日何回目だその言葉!
「はいはい、分かってるから。
じゃあその大樹自慢の可愛い美咲をさ、
俺…食っちゃっていい?」
「ははっ…殺すぞ」
ゾワッ。
何なんだよこいつ!
酔ってんのか酔ってないのかどっちなんだよ!
ちょ、マジで寒気したぞ今の大樹の表情!?
「美咲抱きたい…」
…マジでどっち!?
こいつ、たぶん…たぶんというか絶対、どんな時でも美咲の事しか頭にないんだろうな。
マンションに着くと、天井のシャンデリア指差して
「あれ何だ」
って聞いて来たり、エレベーターに乗ると、7階までの階のボタン全部押しやがっていちいち1階ずつ止まってめんどくせぇ事にしやがったり。
…なぁ。
そりゃさ、酔い方って人それぞれあんのは分かるけどさ…こんな酔い方するか!?
謎すぎるんだが!

