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want to be ...
第22章 Request Story♡ バレンタインデー
素敵すぎる…!
永遠の憧れだ。
そんな人と会えて、話せるなんて!
もう、楽しみすぎるよ…!
そんな事を考えながら、いまだ決まらない着ていく服を唸りながら見つめる。
「うー…。…よしっ!これにしよっ」
結局あたしが決めたのは、蒼汰さんに買って貰った花柄のワンピース。
化粧を施し、長くなった髪を綺麗に巻いていく。
9時にS駅集合だから、せめて10分前のに乗って…
って!えぇえ!?あと発車まで3分しかない!
乗れないじゃーん!
急いでワンピースの上にGジャンを羽織り、モコモコのマフラーを巻いてロングブーツを穿く。
カバンを掴んで蒼汰さんの部屋を出てエレベーターに乗り、少しだけ積もった雪の上を転ばないように急いで走ったけど…
「っ、はぁ、はぁ…っ、はぁ…」
どうしよう、間に合わなかった…
しかも。
麻友に連絡しようとスマホを取り出そうとしてカバンを漁ったけど、どこにもない。
「…、もぉ、ついてない…」
マンション戻らなきゃ…
10分後に次の電車が来る事を確認し、走ってきた道を歩いてマンションに帰る。
ちょうど1階に止まってたエレベーターに乗り部屋に着くと、鍵も閉めてなかった事に気付く。