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want to be ...
第24章 Request Story♡ 2人の1日 Ⅱ
だから、こねる前に大量のチーズを入れてみたんだが…
「すみません、チーズの使い方が斬新で…
嬉しくて面白くて、笑ってしまいました。
でもおいしそうですね、今度作ってみようかな」
「…俺も作る」
「はい…これから毎日一緒に作りましょ」
…一緒に。
その言葉が物凄く嬉しかった。
いいな、もうカップル通り越してんな俺達。
「料理も、あたしが1から教えますね。
これから頑張りましょ」
「うん」
「あ、だったら調味料のボトルに名前書いときましょ!
確かに分かりづらかったですよね、
砂糖も塩も片栗粉も一緒に並べてあったら、
どれがどれか区別つきませんもんね」
「…杏奈は分かんの?」
「ふふ、はい。
蒼汰さんもきっとすぐに区別つくようになりますよっ」
穏やかな時間。
今まで、杏奈の体も心もたくさん傷付けてきた。
だけど彼女と過ごす内に、彼女の温かさ、優しさ、存在の大きさに触れて、どんどん彼女に溺れて行った。
いつの間にか彼女なしではいられなくなって…こんな愚かな自分を変えたい、そう思うようになった。
彼女に負わせてしまった傷を、今から死ぬまで一生かけて癒やしていかないとな。
だから…杏奈。
近い将来必ず…遠い未来に一緒の墓に入る計画をたてる、そんな関係になろうな。
それに、知ってる?
知ってるよな?
俺は、一度好きになった相手はずっと何年先も大好きなの。
だから…覚悟してて。
俺達がいつか、杖をついて歩くようになっても、寝たきりの生活になっても、杏奈の隣にいるのはずっと俺だから。