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want to be ...
第25章 Request Story♡ 2人の1日 Ⅲ
「行くか、これ」
蒼汰さんと2人で買い物に出てたあたし。
持ち手を半分ずつ持ってた買い物袋を持って貰い、通りすがりのおばさんが連れてた子犬と戯れて戻ってきたあたしに、蒼汰さんが呟いた。
「これ?…って、何ですか?」
蒼汰さんが指差す、掲示板の貼り紙を見てみると。
「…!行きたいですっ」
花火大会のお知らせ!!
「…ん。んじゃ決まりな。浴衣でお願いしますね」
冗談まじりに笑って言った蒼汰さんの言葉に元気よく頷く。
「もちろんです!楽しみですーっ」
「…っえ、え?浴衣あんの?」
「はい!ありますよ?おばあちゃんの家に行けば…
っあ!蒼汰さんも着ましょ!
お兄ちゃんの分ありますからっ」
「…えぇ、秋人さんの…?」
渋い顔をする蒼汰さんににっこり微笑む。
おばあちゃん達にも蒼汰さんの事紹介しなきゃ!
「あっ、ありがとうございました!
荷物半分持ちます」
「…」
なぜか首を振られ、片手を差し出された。
「…?持ちますよ?」
差し出された手を見つめてから見上げると。
「…、…違う、手。ずっと繋ぎたかったんだよね。
杏奈が持ってたら、出来ないから。
俺が荷物持つから、手ぇ繋いで帰ろ」