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want to be ...
第26章 Secret Story 大樹 × 杏奈











大樹さんと過ごす時間はなかなか楽しくて、気付いたら1週間が過ぎてた。


朝と夜の食事の時に来るだけだけど、それだけでよかった。


有り得ないけど、こうして一緒にいる内にあたしの中に、大樹さんへの恋愛感情なんて生まれたら大変だからね、有り得ないけど。


…そんなあたし達に。


この後とんでもない事が起こるなんて、思いもしなかった…










「…ん」


大学から帰ってきて夜ご飯の下ごしらえをして、いつの間にかソファーで寝てしまっていたらしい。


重たい体を起こし、少しぼんやりする。


大樹さんそろそろ来るだろうから、準備しないと。


ふわふわしてる髪をポニーテールで結んでキッチンへ向かい、グラタンにチーズをかけて焼き器に入れる。


ひどく喉が渇いて、グラスに水を注いで飲み干した。


…と、


「こんばんは」


と大樹さんが小さく微笑んで入ってきた。


「あ、こんばんは。タイミングいいですよ、
今グラタン入れたところなんです」


「ん、今日グラタンなんだ」


「はい。大樹さんのチーズ多めにしときました」


「やった」


嬉しそうに微笑む大樹さん…可愛い。


それからグラタンが出来るまで他愛ない話をして、出来上がると2人で向かい合って食べ始めた。


話してる最中、ふと


「…ビール飲みてぇ」


と呟いた大樹さん。


「あっ、持って来ますよ」


「ありがと」


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