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want to be ...
第29章 素直な気持ち 雫SIDE
愛されている事が、嬉しかった。
自分でも分かったくらいだし、人からも言われるくらい、あたしは溺愛されていた。
それは同棲したら更に増して。
行動を制限されない適度な束縛。
毎日交代で作るご飯。
同じ大学行くために一緒に勉強して。
同じベッドで寝て、セックスして。
同じ家から高校へ向かう。
幸せだった。
ものすごく幸せだった。
この幸せがずっと続くって…疑いもしなかった。
だからその知らせはあたしをひどく混乱させた。
だって…浮気って。
妊娠って。
意味が分からない…
紹介して貰って、「お母さん」とまで呼んでた柾のお母さんからは、土下座されて泣いて謝られた。
「うちのバカ息子が本当にごめんなさい」
って。
「柾は脅された」
んだって。
どうやら相手のお嬢様が前から柾にご執心だったらしく、柾を手に入れる為にいろんな人使って、あたしの名前まで使って柾とシたんだってさ。
で、
「雫って子と会ったらあたし、あの子殺すからね。
お父様にお願いしてあの子売り飛ばしてやるから」
「あたしはあなたを愛してるのよ?
だからあなたもあたしの事愛さなきゃだめでしょ?
あたしを愛さないと、あの子どうなるか分かんないよ」
「あたしを愛してくれるよね…?」
メンヘラもいいとこの言葉で脅されたらしく。