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want to be ...
第29章 素直な気持ち 雫SIDE
それからあたし達は、頻繁に会って体を重ね続けた。
お互いの事で知ってるのは、連絡先と名前のみ。
すっかり彼…瑞季のセックスの虜になったあたしと、あたしと結婚するって聞かない彼と。
会うたび激しく濃厚に抱かれて、瑞季の大人の雰囲気にも触れて、あたしも瑞季に惹かれ始めていた。
…そして。
本当は柾と2人で来るはずだった大学の入学式。
そこで…出会ってしまった。
瑞季と…教師と生徒として。
お互いを見た瞬間驚いて目を見開き、あたしはしばらく頭が働かなくなってしまった。
え…先、生?
大学の?
それ、って…
そしてその夜、瑞季に散々抱かれた後
「もうやめよう」
って言われて…
悲しかった。
そんなあっさりやめるなんて。
だけど、あたしにもリスクを背負う覚悟なんてその時はなくて。
瑞季からの呼び出しのメールもぱたりと途絶え、これでよかったんだと思い込もうとした。
思い込もうとして、他の男と付き合う事で気を紛らわせた。
だけど、瑞季への気持ちは後戻り出来ないくらい大きくなってて、他の男と付き合ってもどうしても瑞季以上に好きになれなかった。
だから告白して貰えても、続かずに別れを告げられる事が多かった。
「思ってたのと違った」
なんて言われて。