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want to be ...
第29章 素直な気持ち 雫SIDE
***
という事で、結局しばらく予定が合わなくて(主に矢野さんの)、やっと合って居酒屋に来たけど。
「…」
待って。
イケメンすぎじゃない?
どこぞの王子様が現れたのかと思ったんだけど。
独特な雰囲気がある矢野さんは、あたしに優しい笑顔を向けてくれた。
「雫…さんだっけ。いつも杏奈が世話になってます。
矢野蒼汰です、よろしくな」
優しい微笑み、優しい眼差し。
やっばい何これ、態度までイケメンじゃん。
まるで紳士じゃん。
やだ、流石イケメン四天王。
やっぱりこの人が4人で一番…
「ちょっと蒼汰、何その挨拶。
何猫被ってんのよ、普段女の子に冷たい癖に」
「バッカお前、そんな事言うなよ。第一印象大事だぞ?
第一印象さえよければ後は何とかなるんだぞ」
…ん?
「蒼汰の場合、後が最悪じゃん。
皆騙されちゃってかわいそ〜」
「お前だってその中入ってんだろ」
「むしろ最悪最低でしたけど?」
…んん?
「あぁん?お前…感謝しろよ。
あの時俺が助けなかったらあのくっさい男達のモノ
入れられて孕まされるところだったんだぞ?」
「だっ!ぎゃっ!?ばっ…バカ!無理!やっ…
こんなところで変な事言わないで!」
「いってぇ!」
バシッと杏奈が矢野さんを叩き、矢野さんが痛そうに顔を歪める。