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want to be ...
第7章 解…消?
そう…
あたしは小さい頃に、両親を事故で亡くしている。
仕事で海外を飛び回ってた両親を襲った飛行機墜落事故。
あの時は怖かったなぁ…
小学校から帰ったら家におばあちゃん達がいて忙しなく動き回ってて、あたしを見た時の泣き顔。
ランドセルを背負ったまま固まってるあたしを抱き締めた、震えてたふくよかな体。
「可哀想に」
お葬式の時の、幼いあたしでも分かった、周りの人からの同情、作られた悲しげな表情…
まだ6歳と10歳だったあたしとお兄ちゃんは路頭に迷いかけたけど、割とお嬢様だったママの家族の恩恵で裕福な家庭に引き取られることになり、何不自由なく暮らすことが出来たんだ。
でもお世話になりすぎるのは嫌だった。
自立したかった。
だから猛勉強してお金のかからない有名な進学校の中学を選び、更に安いアパートで1人暮らしを始めた。
そんなあたしを心配しておばあちゃんは、毎回断ってるのに毎月かなりの大金をあたしの口座に振り込んでくれた。
最初はお兄ちゃんと暮らしてたんだけど、その内女の人を連れ込むようになって。
それも毎日違う人。
毎日毎日、隣の部屋から聞こえるいやらしい声に、泣きそうになりながら耳を塞いで耐えていた。