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want to be ...
第7章 解…消?
「もちろんお前も大切な女だ。でも美咲は何10年も
愛し続けてきた女だから、なかなか忘れられないんだ」
チクンどころじゃない…もう、何なの!
そんな言葉なんて欲しくない。
あたしはあなたの一番になりたいのに…!
せき止めてたモノが外れて…大粒の涙が溢れた。
「うっ…ふ、うわっ…もぉ、嫌ぁぁあ」
「ちょっ…杏奈!?」
分からない…蒼汰さんが分からない。
ねぇ、何が言いたいの。
あたしをどうしたいの?
あたしを大切な女だって言ってくれたのに、まだ美咲さんを忘れられない?
それなら思わせぶりなこと言わないでよ。
期待させないでよ。
美咲さんじゃなくてあたしを見てよ…
あぁ、これじゃただの性悪女だ。
美咲さんを忘れてほしいなんて思っちゃった。
もう、最悪最低じゃない…
混乱して分かんなくなってきた…
「杏奈…泣くなって。最後まで話聞いて?」
あたしの身体を抱き寄せて頭を撫でてくれる蒼汰さんの胸を突っぱねようとするけど、びくともしない。
「う…っ、やぁだっ…!」
「杏奈…お願い」
狡い…そんな悲しい目であたしを見ないでよ。
悲しそうで寂しそうだけど、真剣で愛しそうな目…
許してあげたくなっちゃうじゃん…