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want to be ...
第8章 葛藤
はぁ…
今日、何度目のため息か分からない。
鳴らないスマホを力なく見つめ、再びため息を吐いて腕に突っ伏す。
距離を置くことになってから今日でもう2週間。
蒼汰さんからの連絡は一切ない。
「あたしから連絡は絶対しませんから。
ずっと、あなたからの連絡待ってますからね」
どうしてあんなこと言ったんだろ…
電話したくて、声が聞きたくて堪らない。
…抱かれたくて、堪らない…
もはや生活の一貫とまでなってた蒼汰さんとのセックス。
あの強烈すぎる快楽を2週間も絶ってるあたしは、毎日自慰しないと欲求不満でどうにかなっちゃいそうだ。
ねぇ、蒼汰さん…
あの言葉は、嘘なんかじゃないですよね?
あたしを「好きだ」と言った言葉。
「俺を信じて待ってろ」って言ったじゃないですか…
確かに明確な期間は言われなかったけど、こんなに放っておかれたらあたし、本当におかしくなっちゃいそう…
蒼汰さんに抱かれたいよ。
「杏奈」って独特の声で呼んでほしいよ。
蒼汰さんのあの可愛い笑顔が見たいよ。
蒼汰さん、蒼汰さん…
そんなあたしの身体に異変が起きたのは、それから更に1週間が経った日のこと…