この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
アンバランスなsweet
第17章 甘い疼き

卓さんと会った日。――真くんに抱き締められた日から、1ヶ月が過ぎた。
季節は冬から春に変わろうとしていた。
雪が降り続く日が少なくなって。
空の色が雪空の灰色から青い空へ変わりつつあり、身を切るような寒さが少し緩んできている。
そんな明るい季節が近付いているのに、
私の心はまだ真くんとの時間に捕らわれている。
私は…片桐さんに、卓さんのこと…真くんのこと聞かれちゃうかな…なんて少し構えて毎日を過ごして―――
あんなに…真くんが怒っていたし。
あの雪の日…片桐さんと私で、里奈ちゃんを家まで送り届けた。
脅えた里奈ちゃんを片桐さんは知っているから――片桐さんも里奈ちゃんのことを気にかけていた。
卓さんの存在は、真くんにとっては周りに警告する出来事に違いない。
少し落ち着いたと思ったストーカー騒ぎだったけれど、本人をまた目にしてしまったんだから。
みんな――卓さんのこと誤解している。
それを解っているのは私だけで。
私はそのことをまだ誰にも打ち明けられないでいた。
季節は冬から春に変わろうとしていた。
雪が降り続く日が少なくなって。
空の色が雪空の灰色から青い空へ変わりつつあり、身を切るような寒さが少し緩んできている。
そんな明るい季節が近付いているのに、
私の心はまだ真くんとの時間に捕らわれている。
私は…片桐さんに、卓さんのこと…真くんのこと聞かれちゃうかな…なんて少し構えて毎日を過ごして―――
あんなに…真くんが怒っていたし。
あの雪の日…片桐さんと私で、里奈ちゃんを家まで送り届けた。
脅えた里奈ちゃんを片桐さんは知っているから――片桐さんも里奈ちゃんのことを気にかけていた。
卓さんの存在は、真くんにとっては周りに警告する出来事に違いない。
少し落ち着いたと思ったストーカー騒ぎだったけれど、本人をまた目にしてしまったんだから。
みんな――卓さんのこと誤解している。
それを解っているのは私だけで。
私はそのことをまだ誰にも打ち明けられないでいた。

