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アンバランスなsweet
第19章 紅い花

「そんな表情を見せられたら……心配になる」
二人の距離が近づいて。
―――ちゅっ
おでこにキスを落とされる。
啄むような優しいキスが
瞼に、鼻に…、頬に―…
幾つも幾つも降ってくる。
片桐さんのその手が私の手首にたどり着き、優しいキスの雨とは違う強い力でぐっと掴んだ。
――――か、たぎ……りさ……ん?
「紫乃……安心させて、よ」
握った手首ごと更に引き寄せられ、
バランスを崩した躯は片桐さんに組敷かれるような形になる。
「……やっ」
思わず声が出る。
片桐さんが私を上から見下ろしている視線を感じるけれど、片桐さんのその顔を私は直視することが出来ないでいた。
―――――真くん。真くん!
私の恋ごころにナイフが突き刺さって、
血を流している。
片桐さんに奪われた唇。
優しいかったその啄むようなキスは
いつの間にか奪うな激しいものに変わって。
――いや……!
「…………亜子、悪い子だ」
二人の距離が近づいて。
―――ちゅっ
おでこにキスを落とされる。
啄むような優しいキスが
瞼に、鼻に…、頬に―…
幾つも幾つも降ってくる。
片桐さんのその手が私の手首にたどり着き、優しいキスの雨とは違う強い力でぐっと掴んだ。
――――か、たぎ……りさ……ん?
「紫乃……安心させて、よ」
握った手首ごと更に引き寄せられ、
バランスを崩した躯は片桐さんに組敷かれるような形になる。
「……やっ」
思わず声が出る。
片桐さんが私を上から見下ろしている視線を感じるけれど、片桐さんのその顔を私は直視することが出来ないでいた。
―――――真くん。真くん!
私の恋ごころにナイフが突き刺さって、
血を流している。
片桐さんに奪われた唇。
優しいかったその啄むようなキスは
いつの間にか奪うな激しいものに変わって。
――いや……!
「…………亜子、悪い子だ」

