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BLACK WOLF
第9章 罪と罰


あ…

私、この香り、知ってる…。

これは甘くて、だけどとても危険な香り。

私がこの世で1番恐怖を感じる香り。




薔薇の香り。




薄れ行く意識の中、鼻の奥に残る香りが私の恐怖を倍増させる。

そして、うっすらと見えた私の後ろにいる黒い何か。








「手間かけさせてんじゃねぇよ。田舎娘が」












…待って。

私、まだハルちゃんに"さよなら"も言ってない。

"ありがとう"も"ごめんなさい"も何も。

今黙っていなくなったらハルちゃんにまた迷惑かけちゃうから、せめて最後にちゃんと、ハルちゃんと…



「ハ、ハルちゃ…」






















「なぁ、舞。さっき言ったお前の下着なんだけどさ…さすがに女性の下着売り場に入る勇気はないから、お前好きなの勝って来いよ。金なら気にしなくても…」


「あれ?舞…?」





















お願い、これ以上

ハルちゃんを傷つけたくないの…っ。




























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