この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
BLACK WOLF
第3章 狼の牙
まるでどこかのお嬢様になったみたいだった。
高級そうなお店に高級そうな外車で乗り付けて、そばには素敵な紳士がいて
高級そうな紅茶を飲みながらの優雅な午後。
けれど、その後が思い出せない。
ここぞという時に思い出せないなんて、私のイメージが貧困なのか、あんな豪華な生活に慣れてないだけなのか。
「ん…」
「おはよう。お目覚めですか?」
「ん…え?…あ、黒埼さ…」
おはよう。って、もしかして私眠っちゃってた?
あんな大事な話の最中に眠っちゃってたの?
「やだ…、ごめんなさい、黒埼さん!あの…」
ギシッ!
「あっ、いた…」
慌てて体制を整えようとしたが、体が動かない。
正確に言えば体は動くが腕が動かない。
万歳をするような形で頭上に置かれてはいるが、そのまま動かせなくて、動かそうとすると手首が少し痛んだ。
ボーッとする頭と視界で必死に回りを見渡し状況を把握しようとした。
まず、今自分は寝転んでいる。
何処かに寝かされているみたいだけど、恐らくベッドだ。
で、黒埼さんは少し離れたソファで煙草を吸いながら寛いでいる。
で、私の腕が動かないのは━━━━━━
ギシッ、ギシッと嫌な音を繰り返す腕を見上げると
「━━━っ!!…なっ、何こ…」
私の腕は頭上で縄のようなもので一くくりにされていて、そのままベッドの柵に縛り付けられていた。
いや、そもそも何でベッドなんかに?
それにここどこ?
高級そうなお店に高級そうな外車で乗り付けて、そばには素敵な紳士がいて
高級そうな紅茶を飲みながらの優雅な午後。
けれど、その後が思い出せない。
ここぞという時に思い出せないなんて、私のイメージが貧困なのか、あんな豪華な生活に慣れてないだけなのか。
「ん…」
「おはよう。お目覚めですか?」
「ん…え?…あ、黒埼さ…」
おはよう。って、もしかして私眠っちゃってた?
あんな大事な話の最中に眠っちゃってたの?
「やだ…、ごめんなさい、黒埼さん!あの…」
ギシッ!
「あっ、いた…」
慌てて体制を整えようとしたが、体が動かない。
正確に言えば体は動くが腕が動かない。
万歳をするような形で頭上に置かれてはいるが、そのまま動かせなくて、動かそうとすると手首が少し痛んだ。
ボーッとする頭と視界で必死に回りを見渡し状況を把握しようとした。
まず、今自分は寝転んでいる。
何処かに寝かされているみたいだけど、恐らくベッドだ。
で、黒埼さんは少し離れたソファで煙草を吸いながら寛いでいる。
で、私の腕が動かないのは━━━━━━
ギシッ、ギシッと嫌な音を繰り返す腕を見上げると
「━━━っ!!…なっ、何こ…」
私の腕は頭上で縄のようなもので一くくりにされていて、そのままベッドの柵に縛り付けられていた。
いや、そもそも何でベッドなんかに?
それにここどこ?