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BLACK WOLF
第15章 耳をすませ、爪を研いで
あの頃とは違う。

何もかもが違う。

拷問のような快楽を感じながら私の手は無意識に黒埼さんの髪に触れていた。





あんなに酷いことをしたくせに…。

私から全てを奪い、踏みにじり、私を1人っぼっちにした。

とてもじゃないが許される事じゃない。

だけど、それもこれも全てを私を…

私をそばに置くため。

ただ、全身で私を欲しがってるのがわかった。





「あっ、あぁぁっ!」

ソファに座るような体制で足を開く私の隙間に、息を荒くした黒埼さんが入ってきた。

私のそこに固く熱くなったそれをあてがいながら。

「だめ…もう、だめ…っ!これ以上…」

「悪い。やめてやれねぇ…」

「嫌━━━━あぁぁっ!ひぅっ!」

大きなソファがガタガタと振動する。

黒埼さんの熱くなったモノが私の体を真っ二つに裂くように押し入って来た。

体全体にのし掛かる黒埼さんの体重。


昔はただ嫌だっただけなのに、今はこの重みすら心臓がドキドキしている。


「あっ、あん…っ」

「舞…、っ」

黒埼さんに名前を呼ばれただけでも耳に火がついたみたいに熱い。

いつもなら私をいたぶりながら余裕そうな笑みを浮かべるのに、今の黒埼さんはまるで余裕画ない。

それほどまでに激しく、渇望するように私を欲してくれている。

貪るように私の体を食べている。

「あっ、あっ…そんな、激しくしないでぇ…っ!あんっ!」

私の声すらも届いてない。


こんな激しく奪われているのに、私の体は黒埼さんの言った通り素直でいやらしい。

「あぁっ!イクッ…イクッ!く、ろさきさ…っ」

「ダメだ…」

「ぇ…?」

「俺ももう保ちそうにねぇんだ。最後ぐらい同時でもいいだろ?」






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