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BLACK WOLF
第4章 その檻の中
行為を終えた後、私の腕はやっと解放してもらえた、が
ベッドから動けず手の感覚もなくなってた。
乱れた衣服とぐちゃぐちゃになった体。
「ほら。さっさとシャワー浴びて来い」
私の中から出て行った黒埼はいつの間にか衣服を整え先程と同じように椅子に座り煙草をふかしていた。
その声で呆然としていた意識がハッキリし出した。
私は…、この男に…。
「最、低…っ!」
私は、こんな男だとは思わず、信じてノコノコ付いてきてしまった。
その結果がこれだ。
「さっきも言ったがお前は俺に買われたんだ。余計な事は口にするな」
「だ、誰があんたなんかに…っ」
「逃げたいなら今すぐ逃げろ。その変わりお前の大事な幼馴染みに犠牲になってもらうけど」
幼馴染み…?
まさか、この人…。
この人ならやりかねない。
あらゆる手段を使って逃げ道をなくして追い込むに違いない。
「ハルちゃんは無関係でしょ!ハルちゃんには何もしないで!」
「お前が俺の言うことを聞いてりゃ幼馴染みには何もしない。決めるのはお前次第だ」
黒埼は立ち上がりドアを開け、その場に立ちすくんだ。
何をするわけでもなくその場に立ってるだけ。
私に選ばせる気なんだ。
今なら簡単に逃げ出せるが、私があのドアを出てこの部屋か出て行けばこいつはハルちゃんを…っ。
「どうした?俺はどっちでもいいんだけど?」
「卑怯者…」
「好きに言えばいいさ」
私にとってハルちゃんがどれだけ大切な存在かこいつは知ってる。
それを知った上でこんなことをしてるんだ。