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煮詰めたシチュー
第5章 雑記 恋がつくるモノ
残念ながらその女性はその家の奥さんでした。
若々しい中に落ち着いた大人の雰囲気があって、包容力を感じさせる人でした。
十歳以上離れた三十代半ばの人妻に想いを伝える方法もわからず、ひたすら奥さんを恋しく想うだけの悶々とした日々を過ごしていました。
そんな時、奥さんから連絡がありました。
自宅を賃貸物件にすることになったので家の鍵を交換して欲しいということでした。
リフォームを済ませて間が無いのに、御主人の急な転勤で引っ越すというのです。
せっかくキレイにしてもらったのにごめんなさいね、と奥さんは謝ります。
たまらず私は想いを打ち明けてしまいました。今思えばよく言ったなと感心します。