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煮詰めたシチュー
第5章 雑記 恋がつくるモノ
それから十数年間、私はまともな恋愛ができませんでした。
恋愛感情を持して肉体関係を持つことが物凄く怖くなり、遊び半分でないと女性と付き合えなくなりました。
上っ面を飾っただけの低品質な人間関係は、ひたすら肉欲を貪りあうだけの不毛な関係に至るか、軽蔑されて終わるかのどちらかで、一度たりとも精神的な満足を得ることはありませんでした。
そんな何一つ実りのない女性との交際に嫌気がささなかったのは、それが楽だったからです。
そういうスタンスでお付き合いすれば痛い思いをしなくて済みました。