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煮詰めたシチュー
第9章 雑記 アルマゲドンと鬼ごっこ
植物学者はそのスーパートウモロコシの遺伝子情報と栽培技術を、なんと無償で全世界に公開するというのです。
これが世界中で栽培されるようになれば、貧困国の食糧不足が解消されます。
ですが一方で、そんな情報が世に出まわれば、世界の食糧事情に大変革が起こってしまいます。
当然他の作物にも転用が期待されますから、食糧の価値が低くなって穀物相場が崩れ、関連企業の事業価値は下がります。
食糧関連企業の株価は急落し、大ダメージを受けてしまうのです。
巨大な穀倉地帯と食糧関連企業を保有するアメリカとしては、なんとしても情報公開を阻止しなければならない。