この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
散る華如く
第4章 夢の中での出来事
しをなは飛び起きた。
―どうやら、作業をしているときに眠っていたらしい。
「夢・・・?よかった・・・」
「しをな姉さん、大丈夫・・・?すごくうなされてたよ?」
見ると、心配そうな眼差しで小さな妹が彼女の傍らに座っていた。
「大丈夫だよ、ありがとう・・・瑠花。」
彼女は微笑んだ。
瑠花の心配を吹き飛ばすような、明るい笑みだった。
「さぁ、作業に戻らないと・・・」
「姉さん、手が震えてるよ?」
「心配しないで、瑠花。本当に大丈夫だから。」
「うん・・・」
瑠花は悲しそうに黙って、俯いてしまう。
(姉さん、どんな夢を見たの?さっきから手が震えているし、おでこに汗が光ってるよ?)
妹のそんな内心の思いには気づかずに、しをなは縫う作業を再開する。
黙々と縫っていくその様は、まるで何かを振り切ろうとしているかのようだった。
「お母様、できたよ・・・!!」
瑠花が悶々と考えている間に、しをなは元々ほぼ完成形だった着物を仕上げてしまった。
そして、母の元に行ってしまう。
そして、誰もいなくなった部屋で、瑠花は呟いた。
「姉さん、なんでこわい夢を見たことを隠すの・・・?知られたくない夢なの?」
その声は昼の明るい光に吸い込まれ、消えていった。
―どうやら、作業をしているときに眠っていたらしい。
「夢・・・?よかった・・・」
「しをな姉さん、大丈夫・・・?すごくうなされてたよ?」
見ると、心配そうな眼差しで小さな妹が彼女の傍らに座っていた。
「大丈夫だよ、ありがとう・・・瑠花。」
彼女は微笑んだ。
瑠花の心配を吹き飛ばすような、明るい笑みだった。
「さぁ、作業に戻らないと・・・」
「姉さん、手が震えてるよ?」
「心配しないで、瑠花。本当に大丈夫だから。」
「うん・・・」
瑠花は悲しそうに黙って、俯いてしまう。
(姉さん、どんな夢を見たの?さっきから手が震えているし、おでこに汗が光ってるよ?)
妹のそんな内心の思いには気づかずに、しをなは縫う作業を再開する。
黙々と縫っていくその様は、まるで何かを振り切ろうとしているかのようだった。
「お母様、できたよ・・・!!」
瑠花が悶々と考えている間に、しをなは元々ほぼ完成形だった着物を仕上げてしまった。
そして、母の元に行ってしまう。
そして、誰もいなくなった部屋で、瑠花は呟いた。
「姉さん、なんでこわい夢を見たことを隠すの・・・?知られたくない夢なの?」
その声は昼の明るい光に吸い込まれ、消えていった。