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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第6章 傘ふたつ
大丈夫だ。
一人じゃ何にも出来ない子供じゃないんだから。
あまりにも暇を持て余して、クラスメイトを誘おうかと思いついた。
しゅーちゃんが嫌がるから、他の友達とはあんまり遊んだことがない。
ケータイのアドレス帳をスクロールしながら、この人は部活で忙しそうだし、この人はそこまで仲良くないし、というふうに候補から外していく。
そうやっているうちに、誰も誘う相手がいなくなってしまった。
俺はケータイをベッドの上に放り投げた。