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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第6章 傘ふたつ
「あんたたち、ケンカでもしたの?」
一緒にいることのなくなった俺に、母親が心配そうに声をかけてきた。
「別に、何でもないし……」
そう、何でもない。
何でもないはずだ。
今更会いに行けるわけもなくて、俺は一人で学校と家を行き来していた。
しゅーちゃんと過ごさなくなって、時間が膨大に余るようになった。
思えば、学校でも、家でも、しゅーちゃんとはべったりだった。
空虚な時間を埋めるのは案外大変で、今まで俺たちがどれだけ一緒にだったのかを思い知らされる。
一緒にいることのなくなった俺に、母親が心配そうに声をかけてきた。
「別に、何でもないし……」
そう、何でもない。
何でもないはずだ。
今更会いに行けるわけもなくて、俺は一人で学校と家を行き来していた。
しゅーちゃんと過ごさなくなって、時間が膨大に余るようになった。
思えば、学校でも、家でも、しゅーちゃんとはべったりだった。
空虚な時間を埋めるのは案外大変で、今まで俺たちがどれだけ一緒にだったのかを思い知らされる。