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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第6章 傘ふたつ
苺香は長い爪のついた指をひとつひとつ折りはじめた。
「んーと、食べ方が豪快なとことかー、他の席への気遣い方とかー。ここに来る途中、バスでおじーちゃんに席譲ってあげてたとこもそうだね。あと、マイカと姿勢の良さが一緒。誰かに厳しく躾けられた?」
「あ、うん。親がヘルニアになってから、そういうことにやたら厳しくなって」
「マイカはねー、ママがマイカをモデルにしたかったんだって」
「……今からでもなれるんじゃない?」
それは本心だった。
これだけ可愛ければ十分やっていけるだろう。
「んー、読モはやってるけどね。ちょっと身長が足りないし、本業にするのは厳しいかなー」
「んーと、食べ方が豪快なとことかー、他の席への気遣い方とかー。ここに来る途中、バスでおじーちゃんに席譲ってあげてたとこもそうだね。あと、マイカと姿勢の良さが一緒。誰かに厳しく躾けられた?」
「あ、うん。親がヘルニアになってから、そういうことにやたら厳しくなって」
「マイカはねー、ママがマイカをモデルにしたかったんだって」
「……今からでもなれるんじゃない?」
それは本心だった。
これだけ可愛ければ十分やっていけるだろう。
「んー、読モはやってるけどね。ちょっと身長が足りないし、本業にするのは厳しいかなー」