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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第8章 泡のようにはじけて
「男同士って言っても、柊とはエッチしてるんだから今更じゃない?」

俺は首を横に振った。

しゅーちゃんは俺とは根本的に違う。
あっちは女の子とでも寝ることができるからだ。

今は手近な俺で欲望を満たしているけれど、いつか目が覚めて、やっぱり女の子の方が良かったって気づくんだ。
俺の想いにはどちらにしろ未来がない。

「でもさ、ちょっと若葉が羨ましいよ。だって、柊はマイカにこんなに熱くなってくれなかった。男友達と一緒にいても何も言われなかったし、追いかけてくれることもなかった」

絆創膏を貼り終わった俺の手を、苺香がパチンと叩いた。
少し唇を尖らせてこちらを見上げてくる。
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