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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第8章 泡のようにはじけて
痛みを含めて全部、忘れたくない。
それがしゅーちゃんの与えてくれたものなら、全て。

俺は、どうあがいたって、しゅーちゃんのことが好きで好きで好きで仕方ないんだ。

「まぁ、そうだよね」

苺香はあっさりと体を起こし、髪をかきあげて溜め息を吐いた。
そして、申し訳なさそうに笑う。

「ごめんね、若葉のこと試して」

「ううん、俺の方こそ」

ぎこちなく笑うと、苺香が俺の頭をぽんぽんと撫でた。
指先で涙をぬぐってくれる。
それは異性としてではなくて、友人としての温もりだった。
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