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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第8章 泡のようにはじけて
俺は寝そべっていた体を、肘を立てて起こした。
「柊、ベッドに入るとマイカのこと、こう呼ぶんだ。……『ワカバ』って。それも、すごく愛おしそうに」
俺は顔をしかめた。
「嘘だ。だって、それじゃあ……」
まるで、しゅーちゃんが俺のことを好きみたいじゃないか。
しゅーちゃんの静かに燃える鋭い目。
繰り返される乱暴な行為。
泣いて嫌がっても俺の言うことなんて聞いてくれなかった。
愛情なんて感じたこともない。