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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第8章 泡のようにはじけて
「だって、なんか、若葉って可愛いんだもん。最初は男だったことにちょっとびっくりしたけど……あ、別に男同士の恋愛はアリだと思うよ? けど身代わりにされてた相手が異性だっていうのは、やっぱショックじゃん? マイカのおっぱい、そんなにちっちゃかったかなーとか」

「う、うーん……」

俺は曖昧に言葉を濁した。
苺香の胸を見てしまいそうになって、慌てて視線をそらす。

「でもね、若葉と話してたら、だんだん気持ちが楽になってきたの。そんで、やっぱ柊とは終わったんだなーって実感できた。若葉のおかげで、マイカは吹っ切れたんだ」

楽になったのは俺も同じだ。
苺香のおかげで、独りで悩んでた苦しさがすぅっと消えた。
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