この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第10章 虹が笑う
心臓が爆発しそうだ。
走ってきたせいだけじゃない。
人がいるところで言うのはまだ無理だけど、でも、これはささやかな反抗の狼煙。
男同士なんて有り得ないって思う、俺の臆病な心への反逆だ。
しゅーちゃんの足がゆっくりと止まる。
俺はその背中に体当たりするように抱き着いた。
「捕まえた!!」
あまりの勢いに、二人とも転びそうになる。
「なん、で……」
しゅーちゃんはこっちを見ない。
声がかすかに震えている。
「おまえ、好きな奴がいるって……」
走ってきたせいだけじゃない。
人がいるところで言うのはまだ無理だけど、でも、これはささやかな反抗の狼煙。
男同士なんて有り得ないって思う、俺の臆病な心への反逆だ。
しゅーちゃんの足がゆっくりと止まる。
俺はその背中に体当たりするように抱き着いた。
「捕まえた!!」
あまりの勢いに、二人とも転びそうになる。
「なん、で……」
しゅーちゃんはこっちを見ない。
声がかすかに震えている。
「おまえ、好きな奴がいるって……」