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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第2章 灰色の雨が降る日、俺たちの関係はねじれた
「若葉……」

うっとりするような声でしゅーちゃんが俺の頬を撫でた。

何、その目。
まるで愛しいものでも見るみたいな。

錯覚させないで。
しゅーちゃん、俺のこと好きでも何でもないくせに。

俺は顔を背けた。
視界の端に、しゅーちゃんの傷ついた顔が見えた気がした。

泣いている俺を、しゅーちゃんは無言で見下ろしていた。

しばらくして、腕に巻き付いたコードを外してくれる。
皮膚は真っ赤になって、ところどころ擦り切れていた。
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