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可愛いヒモ~番外編
第5章 風邪っぴきにはご用心!

『風邪っぴきにはご用心!』
著 船越友梨香
「ーーただいまー」
「あ、おかえり麻人ー。冷蔵庫にね、おやつのプリンが……、あれ? なんかあんた、顔色悪いんじゃない?」
学校から帰って手を洗っていると、お姉ちゃんがきた。
顔を見るなり心配そうな顔で額に手を当てられる。
「ほら、やっぱりちょっと熱い」
「……うん、なんか学校にいた時からふらふらしてて」
「えーそれ先生に言わなきゃダメだよ! とにかく着替えてベッドに入ってっ」
お姉ちゃんとは三つ年が離れてて、今は中学三年生。お母さんもお父さんも仕事であんまり家にいないから、学校から帰った時に出迎えてくれるのは、だいたいお姉ちゃんだ。
「でも宿題……」
「あとでいーのっ! その前に熱計ろうっ。先に部屋行ってて」
背中を押され、二階の自分の部屋へと追いやられる。

