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藤の舞
第2章 初診
メロディーと共に足台部分がゆっくり離れていく。
僕は助手に焦らされながら、患者の陰部一帯がご開帳になるのを待つ。


まず、椅子が開くのと反比例して、お腹に乗せられた手がモジモジとしながら閉じていく。

診察といえど恥ずかしいのだろう。その奥ゆかしさがいい。
それを淫靡な大華に変えていく愉しみ。


助手に開かされた陰部は、ピンク色であまり使われていないとわかる。

恥ずかしがる割には濡れていない。天性のMではないようだ。

益々愉しみだ。そのうちに見られると意識しただけで濡れてくるようにさせたい。

「触診しますから、力を抜いてくださいね。」

「っ…はっ、はい。」

ゴム手袋をはめる所をあえて目隠しカーテンの外側で、患者に手だけ見えるようにする。

足がピクリと動き、その様子を確認し覚悟する患者の心境が窺える。

手袋にジェルを付けて、さらっと入れて軽く壁をなぞり、さっと抜く。

「触れてわかるような腫れはないですよ。安心してください。」

患者はホッとしたようだ。緊張が解けたところで次の検査だ。

「エコーで確認します。横にモニターがあるので見ていてください。」


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