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藤の舞
第14章 謝肉祭
肝心なところはすべて隠れているのに、凄くイヤらしいと感じた。

部屋に戻ると客たちの視線を強く感じた。

「椅子の横に立って片足を椅子に乗せて…」

客側の足を座面に置く。

シャッター音と荒い息が聞こえる。

どんな風にどこまで見えているのだろう。
そこまででない筈なのに、異様な客の興奮度合いにこちらがドキドキした。

「そのまま後ろを向いてみて…」

座面に足を置いたまま体の向きを変えると、白い布がずり上がっていく。

客たちの息が荒く、すぐ後ろまで来ている。

「背もたれに寄りかかって…」

カシャカシャ…

「あああっ」

「お尻が少し見えちゃってるよ。」

「真下からは、おまんこパックリ開いてるの見えちゃってるんだろうなぁ」


そうは言っても誰も触れてこないし、それ以上近づかない。

私は痺れを切らして、

「あの…」

声を掛けたが、
バタバタと皆、自分の椅子に戻ってしまったのだ。

「じゃあ、1人ずつ挨拶してもらいましょうか。」

何なのだろう…
この雰囲気…

結局、先生が来てくださるまで、不思議な雰囲気に包まれたままだった。
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