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藤の舞
第15章 誘惑
少し足元がふらついており、大量に酒を飲まされたと思われる。
ふらふら歩きながらこっちに来て、スマホを取りだし電話をする。
チャンスだ。
こちらも酔ったフリをして覚束ない足取りで近づき、わざとぶつかって転んだ。
「痛ぁい」
男は慌てて電話を切り、私に合わせてしゃがむ。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃないわよ、どこ見て歩いてんのよ。」
ストッキングが破れ、うっすら血が滲んでいたが、
「足を挫いたみたい…」
少し盛って大袈裟に騒いだ。
「立てそうですか?」
男が手を差し伸べてきたが、力が入らないフリをした。
腕を掴まれ肩を抱かれて立たされる。
酒の臭いしかしない。女の匂いがしない。チャンスだと確信した。
「痛ぁい、とても歩けないわ、病院に連れていってちょぉだい…」
酔って甘ったれた声を出し、男の腕に掴まりしなだれかかる。
「とりあえず車を呼びますね。」
到着したタクシーに男を引き連れて乗り込んだ。
途中コンビニに寄り、湿布を買ってストッキングの上から巻いた。
そして掛かり付けの夜間の病院があると説明し、タクシーを誘導した。
ふらふら歩きながらこっちに来て、スマホを取りだし電話をする。
チャンスだ。
こちらも酔ったフリをして覚束ない足取りで近づき、わざとぶつかって転んだ。
「痛ぁい」
男は慌てて電話を切り、私に合わせてしゃがむ。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃないわよ、どこ見て歩いてんのよ。」
ストッキングが破れ、うっすら血が滲んでいたが、
「足を挫いたみたい…」
少し盛って大袈裟に騒いだ。
「立てそうですか?」
男が手を差し伸べてきたが、力が入らないフリをした。
腕を掴まれ肩を抱かれて立たされる。
酒の臭いしかしない。女の匂いがしない。チャンスだと確信した。
「痛ぁい、とても歩けないわ、病院に連れていってちょぉだい…」
酔って甘ったれた声を出し、男の腕に掴まりしなだれかかる。
「とりあえず車を呼びますね。」
到着したタクシーに男を引き連れて乗り込んだ。
途中コンビニに寄り、湿布を買ってストッキングの上から巻いた。
そして掛かり付けの夜間の病院があると説明し、タクシーを誘導した。