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藤の舞
第18章 人工受精
妻は相変わらず病院に行っているだろうが、嫉妬も何の感情も湧かなかった。
“親友“を奴隷扱いして飼っていた時のように、
妻を奴隷として飼っているという割り切りで日常をやり過ごしていた。
“親友“でなく妻が、新しい主に引き継がれたと、記憶を塗り替えて納得していた。
「でも、赤ちゃんは、どうするの?」
「あいつらがどうにかするらしく、排卵日に呼び出されたよ。
人工受精にするらしい。」
「そうなんだ。」
「君は嫌?」
「何が?」
「妻が俺の子を妊娠するの…」
「いいえ、アタシは結婚とか子供とか要らないもの…
貴方だけが欲しい。」
「そう言うと思ったよ。
だからと言う訳じゃないんだが、これ、君にプレゼント。」
「あら、開けてみていいかしら?」
「もちろん。」
細長の箱には、プラチナのネックレスが2本入っていた。
二人の名前が表裏に刻まれたもの。
「これお揃いで付けるの?」
「ああ、束縛アイテムみたいだが、俺と会う時だけでも、着けて欲しい。
俺は、いつも着けるけどね。」
「嬉しい。着けてくれる?
アタシも着けてあげる。」
二人の首に、本当のペアである証が輝いていた。
表には自分の名前、裏には相手の名前がいつも肌に着くように…
“親友“を奴隷扱いして飼っていた時のように、
妻を奴隷として飼っているという割り切りで日常をやり過ごしていた。
“親友“でなく妻が、新しい主に引き継がれたと、記憶を塗り替えて納得していた。
「でも、赤ちゃんは、どうするの?」
「あいつらがどうにかするらしく、排卵日に呼び出されたよ。
人工受精にするらしい。」
「そうなんだ。」
「君は嫌?」
「何が?」
「妻が俺の子を妊娠するの…」
「いいえ、アタシは結婚とか子供とか要らないもの…
貴方だけが欲しい。」
「そう言うと思ったよ。
だからと言う訳じゃないんだが、これ、君にプレゼント。」
「あら、開けてみていいかしら?」
「もちろん。」
細長の箱には、プラチナのネックレスが2本入っていた。
二人の名前が表裏に刻まれたもの。
「これお揃いで付けるの?」
「ああ、束縛アイテムみたいだが、俺と会う時だけでも、着けて欲しい。
俺は、いつも着けるけどね。」
「嬉しい。着けてくれる?
アタシも着けてあげる。」
二人の首に、本当のペアである証が輝いていた。
表には自分の名前、裏には相手の名前がいつも肌に着くように…