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英里を調教 <大学生編>
第9章 夏の熱気にお酒に酔って 守ってあげるって誓ったのに
 いつもパンツスタイルの真紀は、足首までのジーンズに、膝くらいまでの長さのある前ボタンの、白と青のチェック模様のシャツの組み合わせ。
 私は前ボタンの白いワンピースに、生地の薄い長袖の黒のカーディガン。

 今日はお酒飲むから電車で来たんだけど、真夏に汗ばんだ男の人、特に中年くらいの人の半袖ワイシャツとかの腕が、直接肌に当たるのが嫌で、電車の時はいつも長袖。
 電車とかお店とか、冷房が効きすぎてたりして、寒い所もあるからね、意外にちょうどいいの。
 外に出て暑くなったらカーディガンだけ脱げばいいしね。
 
 誰かにすすめられたのか、英里ちゃんは甘いカクテルをちびりちびりと飲んでいる。

「お酒大丈夫?」
「うん、甘くて飲みやすいし、ちょっとしか飲まないようにするから」

 女の子だけの飲み会は盛り上がり、私もテーブルを離れて、他のメンバーと話をしたりして、たくさん食べてたくさん飲んだ。
 英里ちゃんも、いろんな子と話をして、ちょっと酔ったか、顔を赤くして笑っている。
 アウターの、ゆったりタンクの肩がずれて、なんだかちょっとセクシーだぞ。

 そうやって、二時間ほど。
 場の雰囲気で、慣れないお酒を飲みすぎちゃったか、英里ちゃんはむにゃむにゃ。眠たそうにしてる。
 少しだけお酒を飲んだ友恵ちゃんも、赤い顔をしてる。

「英里ちゃん寝ちゃった?」
「あ、起きてはいるみたいですけど、寝ちゃいそうですね」
「だね。友恵ちゃんも飲んだんだ?」
「あ、ちょっとだけ…なんだか暑いです」
「あはは。じゃあ、英里ちゃん連れて、ちょっと酔い覚ましに風に当たりに行こっか。
 私もちょっと酔っちゃったな」

 普段お酒に強い私も、少し足元があやしい。
 泥酔ってほどではないけど酔っているのは、夏の熱気のせいか、年に一度のビアガーデン、開放的な空間のせいか。
 私と友恵ちゃんで、眠そうな英里ちゃんを支えて、ちょっと離れた屋上の隅っこへ。
 屋上に上がってくる階段を囲う壁の裏側、ひっそりとベンチが置かれて、風通しもいいそこへ移動。

 
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