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変態王子の献身
第6章 リーナと看守
リーナはそれにちょっと驚いた。あんなに自分を辱めた王子は実は近衛兵を牢に送って自分を守っていたとは。

「近衛兵なんて立派な方がこんな地下牢を守らされているなんてかわいそうね。でも、ありがとう。」

リーナは微笑みかけると、彼は照れたようにそっぽを向いた。

「でも、フレッド王子はそんな変な性癖があるの?」

「はい・・・。気に入った侍女などを呼び出しては柱に縛り付けて鞭を打っているとか。でも、侍女のほうでもそれを喜んでいるとか。私には理解に苦しみます。女性を打つなどとは言語道断です。」

「それもそうね。でも、聞かせてくれてありがとう。」

「いえ、でも、王子には自分が話したことを言わないでください。王子からこのことは口止めされていますし、こんなことを自分が話したと知られたら自分は左遷されてしまう・・・。」

「安心して。ちゃんと秘密は守るわ。」

リーナはにっこりとして、祈りのポーズでその誓いを示した。

それを見た看守はお辞儀をしてから去っていった。

看守が去るとリーナはフレッド王子のことを思った。
彼が自分を守ってくれていたなんて。それでいて彼はあんな仕打ちを自分にして、貴族の姫を辱めた。
しかし、リーナは少しフレッドのことが分かったような気がした。彼はただ自分に惹かれていたのだと。それでいて二人は一緒になることができない。だから彼はあのようにするしかなかったのだろう。
とは言っても、あんな仕打ちをするフレッドのことを自分は好きではないと思った。それでも、リーナは始めてのキスや、フレッドから与えられた始めてのオーガズムのことを忘れられないでいた。
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