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変態王子の献身
第8章 フレッドの苦悩
次の日も、その次の日も、フレッドからの呼び出しは来なかった。

リーナは緊縛された後のことを思い出していた。
フレッドはあくまで優しく、リーナの縄の痕をを気にしていた。彼女がドレスを着るのを手伝うと、優しく肩を抱き、ほっぺたにお休みのキスをしてから彼女を看守へ返した。

リーナはそのキスを忘れられないでいる。彼女の髪にはまだ微かにフレッドの甘い香りが残っているからだ。一晩中フレッドのことを考えていた。

その晩は耐え切れなくなって、自分の指でフレッドがしたように陰部を触ってみた。フレッドのことを思いながらリーナは自分のクリトリスに始めて自分で触れてみた。彼女はいままでそんなことをしたことがなかった。ただ、彼の指の感覚や、リーナの耳元にかかる吐息を思い出すと、そうせずにはいられなかった。

片手で陰部を、もう片方の手で自分の柔らかな乳房を揉みしだいた。
看守がいるのがわかっているので、気づかれないようにするのが必死だった。それでも本能に逆らえずに、自分の乳首をつまみ、陰部を円を描くようにマッサージする。

それは、フレッドがしたようには気持ちのよいものではなかったが、続けていくうちに体が熱くなり、最後に彼女は絶頂を迎えた。

それでも、彼女の火照った体と、フレッドへの渇望はやまなかった。

彼女もまた、歪んだ関係の虜となっていたのだ。しかし、貴族の姫としてこの立場上フレッドへの想いを口にすることは憚られた。自分を心配する城の者たちのことを考えると、今や敵国となったツォーハイムの王子に想いを抱くことは、自分の国を裏切ることと同様である。

そんな彼女の様子を見守る看守だけが、二人が互いに想いあっていることを知っていた。
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