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変態王子の献身
第8章 フレッドの苦悩
フレッドは苦悩していた。新しい情報が入るたびに、彼の国とリッツシュタインが一触即発の状態であることがより強く知られたからである。

リッツシュタイン公国は、すでにリーナ姫がここにいるとの情報を手に入れているらしい。それに対して両国の国境沿いにすでにリッツシュタインの友好国であるドーリンゲンの騎馬隊が待機されているという。

リーナの国、リッツシュタインは小国ながらも優秀な技術、特に錬金術に優れており、他の国々が持っていない多くの見知らぬ道具を作るという。
その技術によって開発された武具を使った兵団をドーリンゲンは持っているのだ。小国で人口も少ないリッツシュタインにとって、ドーリンゲンの勇敢な兵士たちは国を守る役割を果たしている。このように両国は結びついていた。

フレッドは、ドーリンゲンの王子フィリップとリーザが近々政略結婚をするであろうことも小耳に挟んでいた。


フレッドは連日、王や大臣と共に会議に参加していた。

フレッドの従兄弟に当たるアレックスがリッツシュタインによって惨殺された直後、ツォーハイムの議会では軍事行動に出るかどうかが議論されていた。

殺されたアレックスは、ツォーハイムが独占する鉱物である褐曜石の管理の取締役を担っていた。小国であるツォーハイムが辛うじて国家としての体裁を保っていられるのも、この褐曜石の生産によってなしえられるものであった。

褐曜石はツォーハイム家領内の鉱山から出土する希少鉱物で、これを混ぜて作られた金属は決して錆びることも折れることもなくなる。リッツシュタインの錬金術師はさらにこの鉱物の特殊な利用法をも開発したそうだ。5年前の両国間の決裂もこの鉱物に関する原因で起こった。他にも、武力向上を望む周辺国からの需要は高く、ツォーハイムを支える唯一の特産品だった。


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