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変態王子の献身
第11章 暴かれた陰謀
リーナはいつまたフレッドがやってくるのかばかりを考えていた。
彼につけられた傷の痛みまでもが愛おしい。自分はどうかしてしまったのだろうとリーナは思った。

できることなら、自分は殺されたことになってずっとフレッドに幽閉され、永遠に快楽の海に溺れてみたいと思った。

あれから2日経つが、看守のオイゲンも何を言ってこなかったし、王子はやってこなかった。

リーナは思春期特有の感情の起伏に溺れる自分と、それを見ている冷静な自分がいるのを感じた。

王子との愛欲の日々を望む一方で、自分が死んだと知らされたマリアや家族がどんなに悲しむか。特にマリアは一生自分を責めて暮らすかもしれない。それを思うと、何としてもリッツシュタインに帰らねばと思うのである。

しかし、自分が牢の中で何を考えたところで、ただ運命に翻弄されるだけだということを彼女は分かっていた。


一方、母の暮らす離宮と本殿を行き来する王子には寝る間も無い。できる限りの情報収集を自分の息のかかった者を使い行っていた。

3日目になって3人の老スパイは王子の元に再び集った。

「思ったとおりでございます。シュルツ家の使いの者がアレックス様を誘拐し、リッツシュタイン内で殺害したようです。アレックス様に直接手を下したと思われる外国人の傭兵と話をしているシュルツ家の者を見たという情報を得ました。」

「ご苦労であった。全てが終わったら大いなる宴にて、そなた達に褒美を使わそう。お前達は明日の会議にて私に同行して発言してくれ。」

「もちろんですとも。今私たちは殆ど休んでおりません。それまで休ませていただきます。老体に鞭打ったものでくたくたです」
というと、三人はその場を退散した。


王子も想像通りの報告を受けて安心したのか一休みすると、すぐにリーナの元へ向かった。



王子がやって来ると、リーナは喜んで牢の柵までやってきた。

「こんなことを言って、貴方を困らせたくありませんが、お会いしたかったですわ。」
リーナは彼女の本心を伝えた。

「僕もだ。」
アレックスはリーナの目を見つめた。

二人はまた柵をはさんで長いキスをした。

「本当は、すぐにでも君を抱きたい。君の中に入りたい。」

「私の体はずっとうずいていました。貴方になら、処女をささげたいかもしれません。」
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