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傍にいてもいいの?
第12章 未来へ
もうおわかりだとは思いますが........。
佑典さんとあたしの間に天使がやって来てくれました。
あの日、プロポーズされた夜にやって来た訳ではないんですけどね........。
両親に挨拶して、ささやかながらも結婚式を挙げ、その1年後に、男の子の天使が来てくれました。
そして今、あたしのお腹のなかには二人目の天使がいます。
仕事は....まだ続けています。
が、二人目の出産を控えて来月から産休に入りますけどね。
「ママ~?」
「はーい!ごめんね~」
おはようのキスを受け入れたら頬や耳朶、首筋にまでキスをする佑典さんに捕まって動けないあたし。
「佑典さん、呼んで....ンッ....」
「んっ......じゃあ、コレで最後な?」
『ちうっ』
と、音がして首もとに小さな痛みが走る。
「ご馳走さん」
笑顔でそう言うと、パジャマ姿のままリビングへ向かった佑典さん。
暫し、その場に佇んでいると賑やかな声が聞こえてきた。
「ママ~」
「ひとみ~」
愛する人に呼ばれて、止まってしまった時間が動く。
「はーい!」
パタパタとスリッパの音をたててリビングへ。
「ママおそいよ。このイチゴ、さいごのひとつだからね」
小さな手から渡されたイチゴを受けとる。ダイニングテーブルで向かい合って食事をしている二人に笑みが溢れた。
佑典さんは出来上がったコーヒーの香りを堪能してるし。
あたしの未来がこんなにも幸せになるなんて想像もしていなかった。
これも、きっと、佑典さんがあたしの傍にいてくれたからだね。
「ひとみ」
「なぁに?佑典さん」
あたしを手招きすると
「愛してるよ」
耳元で囁いて、キスも届ける佑典さん。
「あ!ママのかお、イチゴみたいだ!」
「お?ほんとだな」
「もう!佑典さん!」
貴方の傍にいると、幸せな未来しか考えられません。
これからも、ずっとあたしの傍にいてね。