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傍にいてもいいの?
第5章 惹かれていく心........

いつの間にか取り出したハンカチであたしの涙を拭ってくれる部長。
その部長の手を取り、ひと呼吸おいて部長を見つめる。
「ぶ....ちょ、じゃなくて........えっと....」
泣いていたから上手く言葉が話せない。
だからって笑わずに部長はちゃんとあたしを見つめて待っていてくれる。
「ゆ....佑典、さん」
「はい」
ほら、優しく返事をしてくれる。
「あ、あたしのこと....そんな風に、思っていてくれて....嬉しいです」
「うん、で?」
ドキドキする。
部長が待っていてくれるからこそ、上手く話せそうになくて緊張するよ........。
「あたしも、佑典さんのこと好き....じゃなくて、愛して、いきたいです。不束者ですが....よろしく、お願いします....」
あたしが言い終わると同時に広くて逞しい胸に抱き締められた。
部長のコロンがあたしを包んでくれる。その香りはあたしの傷を癒してくれてるみたい。
「返品不可ですが宜しいですか?」
「あたしも、返品出来ませんよ?良いんですか?」
『上等!ずっと、俺に守られてな....』
包み込む腕の力が緩んだら顎をクイッと上げられて、柔らかい感触が唇に。
それが部長の唇だと気づいたときにはスッと離れて、角度を変えてまた触れあう。
可愛いキスで終わったかと思えば........
「ひとみ、ごめん........足りないや」
3回目のキスはとっても甘くて深い、食べられちゃうくらいの....あたしを求めてくれるキスだった。

