この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
傍にいてもいいの?
第6章 穏やかな時間
部長........じゃなくて、佑典さんと一緒に暮らすようになってもうすぐ一ヶ月。新しい生活リズムに慣れてきたかなってところ。
あ........まだ、新しい生活に慣れてないことありました。
部長のことを二人の時には『佑典さん』と呼ぶことです。
食事は殆どがあたしがするんだけど、休みの日は佑典さんと一緒に。
お弁当も佑典さんが外回りをしない日、平均で週に2回くらいは作ってる。
今日は月末の金曜日。そして、時間は昼休み。
リラックスモードの社員達はあちこちで食事や飲み会の約束を交わしている。
社食へ行く人もいれば、買い出しに行く人もいる。ちょっと賑やかになる時間帯で、静かにもなる時間帯。
あたしはついさっき、いつものメンバーで飲み会の予定が決定したところ。
もちろん、部長にも....あっ!佑典さんにも連絡しなくちゃ。
それにしても、この一ヶ月は慌ただしかった......。
亨と別れてすぐ、住んでるアパートは事故に巻き込まれて居住不可。
ぶちょ....コホン。佑典さんとのお付き合い&同居開始。
その為の買い出し中に元カレの新しい彼女にばったり遭遇。亨は嘘の情報であたしを紹介するし........。
早々ないよね?こんな体験。
自席で思い出しながら朝作ったお弁当を食べていると机に置いてあるスマホが震えた。
あ........佑典さんからだ。
ひとみへ
今夜、取引先との会食になった。
帰りは12時を過ぎると思う。
気を付けて帰れよ。
佑典
あとひとつ。
飲み会があっても飲みすぎるなよ?
帰り、電車に乗るのは禁止。
渡してあるタクシーチケットを使うこと。
良いね?約束だよ。
ありゃ?
飲み会のこと、バレてる.......。
って.......あれ?
佑典さん.......今は会議中なのに、何故?
あ!健一だぁ。
健一と一緒に会議に出てるんだった....。
と、いうことは....もう終わって、そろそろ会議室から戻ってくるのかな?
あの日の飲み会から佑典さんと健一、よく一緒に行動してるんだよね~
取引先にも連れていってもらってるし....。
何があったんだろう、あの二人に。