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心も抱きしめて
第3章 抱
「だって、あれは酔った席での笑い話だと・・・」
「失礼な。笑い話で女の子にイかせてやるなんて言うわけないだろ」

おにぎりを飲み下そうとして飲んでいたお茶を吐きそうになった。

「あの・・・昨日の話しはどこまで本気なんでしょうか?」
「どこまでって全部だよ」
「はぁ・・・」

女の子はめんどくさい的な発言をした石島さんが
私と遊ぶ時間はあるって言うの?

「今日は?忙しい?」
「9時なら上がれますが」

電話越しでも声が笑っているのが分かる。

「俺と同じぐらい女の子が忙しいって珍しい」
「スミマセン」
「良いよ。会社は関内だよな?9時ごろ駅の改札にいるから」
「え!今日会うんですか?」

「そのために電話してるんだよ。残業が長引きそうだったら電話して。
登録してなくても、着信履歴からで電話できるだろ?」

ニヤッと笑うその顔が想像できてむせた。
「登録します」
「よろしく頼むよ」

とにかく9時には終わらせよう。
その一心で午後は仕事を頑張った。

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