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抱き締めて、抱き締められて
第5章 ヤキモチ、妬きました........
「有希?今、誰と楽しんでる?」
突然の事で驚いてる有希に、少し強めに問いかける。
が....暫し見つめて、何処かで聞いたことある名前だったと思い出す。
驚いていた有希は段々と眉間にシワを寄せて目も細くなる。
ヘッドホンを外しての第一声は
「もう!コータ忘れちゃったの?登志彦さんのCDだって去年も話したよね?声優サンにヤキモチだなんてみっともない、大人げない!」
有希の容赦ない言葉を浴びせられる。
流石にヘコむぞ........。
「疑われる有希も有希だと思うが?知らない男の名前を呼んでいたら気になるだろう?因みに、トオルって誰?」
ソファーに座り、足の間に有希を向かい合わせに抱き寄せる。おでこを合わせてもう一度問うと
「登志彦さんの今やってるアニメのキャラクターがトオルって言うの。これがね、コータの声にそっくりでね。今聞いてたところが告白のとこで....名前は違うけど、コータに言われているみたいでね、ドキドキするの」
怒っていたかと思えば、説明しながら顔がにやけていく有希。
そういえば、お気に入りの声優サンがいるって言ってたな........。